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Vol.3 マイホームのローンで地獄をみないためには

 前回に引き続き、地球規模の浪費癖(?)から某国の財政を破綻させ、王宮を追われた流浪の王妃:マネーアントワネットとの対話を通じて、賢いマイホーム購入術についてお話します。

■住宅ローンで家計崩壊させないためには「年収負担率」で余裕のある返済計画を!

マネー王妃:では家計が崩壊しないように何を目安にすればいのかしら?

FP長田:「何となく3000万円ぐらいなら買えそう」とか「貯蓄が1000万円あるので5000万でもOK?」とか、まず物件価格ありきで購入を検討する人も多いようですが、これは本末転倒です。ほとんどの人が住宅ローンを組んでマイホームを購入するので、最も肝心なのが「月々のローン返済が家計に負担をかけることなく返済できる年収なのかどうか?」ということ。つまり「物件合わせではなく、自分の返済能力(年収)に応じて適正な価格を決める」ことが何より大切なのです。税込み年収に占める年間のローン返済額の割合を「年収負担率」と呼びます。各金融機関では、ローンを利用する人の「年収負担率」に制限を設けています。一般的に、返済率の目安は15%~25%程度といわれています。それを過ぎると一気に家計崩壊の赤信号が点滅……。そうならないために「年収負担率」の範囲内で、家庭の状況に合った返済額の設定をお勧めします。

マネー王妃:えっ~と、ワタクシの場合、今の年収でいったいいくらの物件が買えるのかしら……(慣れない手つきで電卓を叩いてみる)

■500万円の年収では2850万円が借り入れ可能額の上限!

FP長田:さ、年収別の返済プランをシミュレーションしてみましょう。固定金利2.65%で、ボーナス返済なし、返済期間35年で設定しています。たとえば500万円の年収の場合、年収負担率15%で1710万円、同じく20%で2280万円、25%で2850万円が借り入れ可能額の上限と考えてください。仮に頭金が500万円あるなら2850万円+500万円で3250万円が、無理のない物件価格の上限と言えるでしょう。また月々の返済可能額は、同じく500万円の年収の場合、年収負担率15%で6万2500円、20%で8万3000円、25%で10万4000円となります。DINKSであるとか、奥さんが専業主婦であるとか、子どもがいてこれから教育資金にお金がかかるとか、家庭によって状況は様々。DINKSなら年収負担率が高めでも二人でガンガン返済できるでしょうが、子どもにお金が掛かる人は負担率を低くしておいた方が賢明です。

マネー王妃:うーん(計算していた電卓を置いて)、ワタクシの場合、都内の一等地は無理みたいだわ。

■家を買うと税金、火災保険、登記の手数料などさまざまなコストがかかる!

FP長田:気をつけて欲しいのは、今、紹介した「年収負担率」はあくまでも住宅ローンの支払いに対してのものだということ。たとえば家を買うと、もれなく不動産取得税や固定資産税がかかってきますが、これらもけっこうな負担となります。たとえば昨年、私は都内にマンションを購入したのですが、不動産取得税が30万円近く請求されました。5月には固定資産税の支払いがやってきますが、恐らく40~50万になるでしょう。また家を購入すると、カーテンやインテリア、テレビなどついつい新品を買いたくなってしまうものです。引っ越し代もかかりますし、トータルではこうした細かな費用もバカになりません。

マネー王妃:ワタクシの場合、家にいるときのドレスを新調したくなるわ。

FP長田:ま、そういう人は珍しいですが、家を買うと税金や火災保険などのコストもかかるので、「年収負担率」はギリギリの25%ではなく、15~20%の範囲で決めると良いと思います。もしそれで家計に余裕が出るようなら、繰上返済をドンドン進めていけば良いのですから。 

マネー王妃:靴や洋服を選ぶときはついデザインで選んでしまって、あとでシンドイ思いをすることが多いけど、洋服も家も「サイズ=自分の身の丈=返済能力(年収)」で商品を選ぶことが大切なのね(シミジミ)。

まとめ

マイホーム購入を考え始めたときの心得

1.住宅ローン審査を考えて、カードの支払いは遅滞させない、転職もしばらくガマン!
2.税金や保険など、家を所有することで掛かってくるお金に注意
3.年収負担率の範囲内で無理のない返済計画を立てる。

長田イク子

マネー
投資・運用生命保険自動車保険ローンクレジットカードキャッシングソニーグループ


2006-04-25 11:29  nice!(4)  コメント(0)  トラックバック(3) 

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